到着した15日からずっと雨でしたが今日は久々の晴れ。
晴れたら暑いです。いや熱い。 赤道の少しだけ北にいるのを実感します。
4ケ月、 それも雨の多い時期にこの熱帯地方に停泊していたわけですが、
当地に移住している鈴木さんに2週間毎にハッチを開けての空気を 入れ替え、エンジン回しを
して頂いていたので、エンジンは快調にかかり、 室内の壁面へのカビの発生は
防ぐことが出来ました。鈴木さん、ありがとうございました。
とはいえ、古いヨットなのでやる事は山ほどあります。
更に、当地での日本人、マレーシア人の友達との交流もあり、
大した整備が出来ていないのに、時は流れる訳です。
今日は、面白いご夫婦と出会いました。
南アフリカから来た、ボブさんとディルドレさんご夫妻。
凄いというか大胆というか。
ボブさんは16歳から空軍のヒコーキ乗り。50年間、 空軍の飛行機
と退職後の趣味の複葉機にのっていました。奥さんから、その内
落ちて死ぬわよ、と言われたのが67歳。 では静かにして死をまつ生活
なんてまっぴらと、ヨットで旅に出る事に決め、 南アフリカでカタマランヨット
を購入。
ケープタウンのマリーナで引き渡してもらい、 狭いマリーナの外に出るまでは
造船所の人に運転してもらいました。
ボブさんはヨットの経験ゼロ。トレーニングを受けたことなし。
その人が、いきなり新造船を受け取って、そのままケープタウンを
出港して大西洋横断に向かったのです。
その船に乗り込んだ奥さんのディルドレさんの方がもっと凄いかも
知れません。出港は2003年。
セントヘレナに寄港後、ブラジルに無事たどり着き、 それから13年をかけて
西回りに太平洋を渡り、このペナン、ランカウィ、 プーケット周辺で時間を
過ごしています。ボブさんは現在81歳。
Uminekoは4年半の間に嵐に巻き込まれたことはありません でしたが、
この2人は大きな嵐に3回。 オーストラリア東部の嵐では転覆を観念した
80-85ノットの風と8メートルの波。 シンガポール沖では雷に直撃を受け
電気関係がすべて壊れた、ブラジルでは海賊まがいに出会った、 という事で
ヨットが遭遇する恐ろしい体験をすべて体験という事でした。
ボブさんを見ていると、 あと20年位はやれそうな気がしてきます。
ボブさんがシンガポールのヨットクラブで聞いた話。
第二次大戦で日本軍がシンガポールを占領。イギリス人は撤退。
そこにはイギリス人の作ったヨットクラブがあった。
日本軍はヨットクラブのヨットの掃除を続け、 クラブのシンガポール人
スタッフの給料を払い続けた。
敗戦で日本軍が引き上げた時には、クラブ、 ヨットは綺麗な状態が維持されて
いて、元のイギリス人が入って来た。
写真はご夫妻と愛艇のカタマランヨット、Plane Sailing号です。
アドミラル38ですが、実際の長さは40フィートあります。
こういう方たちと知り合い、沢山の話を聞くのも、 海上生活の楽しみの一つです。
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