2012年4月10日火曜日

ファニング島の人々は親切


到着した翌日、4月8日は船内の整理、第2アンカーのセット、海の幸の調達(釣り)で終わり夜は
ヨットDolceの滝田夫妻にも来てもらって、シーフード鍋で航海の疲れを癒しました。最後はカラオケという俗な道具も活躍しましたが。

4月9日はテンダーで島に上陸。
テンダーが岸に近づくと、桟橋で泳いでいる沢山に子供たちが手を振ってくれています。
人口約2000人の島ですが、やたらと子供が目立ちます。子どもの数が多い。
島内には警官は6人で、一番多いのは酔っ払いと喧嘩という事でした。
本署と駐在所の間に無線、有線の通信手段はなく、バイクで人が移動して伝えるという事。
道はもちろん舗装は無。交通手段は小型のバイクと自転車。
茅葺屋根の家ですが、時々にソーラーパネルが取り付けてあり、そのコントラストが面白い。
お店は1件のみ。本当に限定された品のみが棚に置いてあるだけ。
果物が欲しければ、その果物のなっている木を見つけてその持ち主と話をして買うそうです。
魚が欲しければ、漁師にあって直接購入との事。
南に20分程度道路か人の庭の中か判らない道を歩いていたら、太鼓の音が聞こえました。
行ってみると、アルミ屋根の建物(屋根があるのみ)に沢山の人が集まっています。
中では現地の若者達が建物の中央で踊っています。
覗こうとしていたら、一人のおじさんが来て、われわれ3人を村の仕切り役らしい人物の所に
案内してくれます。仕切り役は英語の話せる人物で、我々に最前列の一等席をくれ、敷物も
用意させてくれました。村の長老とえらい人達の隣に座り、しばし観光用でない、村人の自分たちの為の踊りを楽しみました。

太鼓はベニヤ板で作った3畳位の箱、横にいくつか丸穴が開けてありますが、これをおじさん達
が取り囲んで、20人位で前腕を使って思いっきり叩き、迫力の音が鳴り響きます。歌は、子供達が中心でほぼ全員の合唱状態で、すごい迫力。300人から400人集まっています。
最初に踊り手が中央、長老に向かって整列し、そのグループを指導していると思われる兄いが
一人一人紹介し、それから踊りのパフォーマンスを披露という流れです。若い踊り手は緊張しているのがほほえましい。
動きはなかなか素早く、力強い。戦いの踊りでしょうか。
少女の踊りは腰ミノをつけてフラダンスの様に腰を振りつづけながら手を加える踊りです。
1時間余り楽しんだ後、帰りに別の道をあるいていたら、雰囲気の違う(門らしいものがある)所が
あるので、ちょっと覗きました。向こうのほうに、若いお姉さんがいて手招きをしています。
人生をそれなりに経験している3人の一致した意見は「知らないお姉さんに招かれる場合、ろくな事は無い」。が、「せっかく呼んでくれているのに知らん顔もよくない」。ふらふらとおじさん達はお姉さんの方に、歩いていきます。
お姉さんは島の他の女性とちょっと違う顔立ち。名前はマルガリちゃんで、父親がフランス人、母親がキリバス人のハーフでした。島で唯一のゲストハウスをやっていて、お父さんは1週間前にハワイに行っているので、今は彼女がこのゲストハウスの面倒を見ているとのこと。といっても客はおらず、バーには殻の酒瓶が10本ある程度で、食事も出せない状態。マルガリちゃんは敷地内を案内してくれ、自分たちの部屋、お母さん、お婆さんにも会わせてくれ、ライムの木から新鮮はライムを、パパイヤの木からは大きなパパイヤを、さらに巨大なかぼちゃを半分切ってくれて我々にプレゼントしてくれました。
という事で、3時間余りの上陸でしたが、この島の人は親切らしいという一日でした。



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