6月4日はマストを倒して横積みし、 ハドソン川は北に4時間上った所にあるShady Harbor Marinaにて一泊。
6月5日は午前7時45分に出発。 しばらく行くと左手にニューヨーク州の州都Albanyが見えて 来ました。
この辺りから低い橋が多く、 ヨットはマストは倒していないと進めません。 Albanyを過ぎてしばら進むとTroyという街に着きます。川は正面にダムがあり、水は滝の如く落ちています。 その右側にTroy No1 ロックがあります。
ロックは船のエレベーター。Uminekoにとっては米国で初めてのロック。 VFHの13チャンネルにてロックキーパーと連絡を取り水門を開 けてもらいます。無線交信はアメリカ人のサリーさんにお願い。聞き直し、 誤解無く安心です。ロックキーパーは大体おじさんなので、 若い女性の声には反応良し。
水門に微速で進入します。両側は高い壁で、 壁の上から下に重りがついたロープが一定間隔でセットしてありま す。又横壁の一部が縦方向に凹んでいて、 そこに縦に直径15センチ位の鉄のパイプが上から下まで走ってい ます。このパイプにロープを取ります。
このパイプとロープで船の位置をコントロールする仕掛けです。 進入側の水門がガーンという音と共に閉ると、注水が始ります。この時にロック内には水流が起こり、船は壁に押しつけられたり、 壁から離されたりします。押し付けられれば壁と力いっぱい押して苦しそうなフェンダーを助けてやり、離れれば体を目一杯使ってロープを引き、 壁からの距離を保ちます。
3人でよかった。 2人だとUminekoの大きさは少し厳しいという感じです。 ここでは4.8mの上昇。 上昇するとロックキーパーが来て船の登録番号を聞きに来ました。それが済むと出口の水門が静かに開き、 出発です。
ここを過ぎるとハドソン川の流れは潮の満干による変化は無く、 上流から下流に向かっての静かな流れのみになります。
更にハドソン川を上ると、Waterfordという街に出ます。 ここは運河の分岐点で、 このまま真っ直ぐ北上するとChamplain運河を通ってカナ ダに向かい、左折するとErie運河を通ってエリー湖の東端に繋がります。 Uminekoはここで左折し、右手にある桟橋に一旦つけて、 運河のビジターセンターに行き運河の資料を収集。
再び無線で開門を依頼。直ぐに開き始めました。先のTroy No1と比べて高い。ここは縦のパイプは無く、 縦にはワイヤーが取り付けてあります。頂上に上がった所で、運河通航のシーズンパスを$100で購入。 次のロックは既に開いて待ってくれています。
最後の運河を出ると今度はガードゲートという水門が2つ。 これは緊急時に水路を遮断する機能です。
2つ目のゲートを過ぎると、 そこには誠にのんびりしたアメリカの水辺の景色が広がりました。 アヒルの群れがゆっくり水路を横切っています。緑が一杯。
流れは川下に向かって0.1-0.5ノット程度。
5日はロック7を超えてSchenectadyという街にあるS chenectady Y.C.に停泊。一泊$54.00也。
夕食はサリーさん作のタイカレー。この辺りのマリーナは$1-1.25/Footが相場の様です。
6日はロック8は無難にクリアしたものもロック9では入口に強い 流れがあり、さらに木が沢山浮いていて進入をやり直し。ここのロックキーパーの「 今夜は雨になるのでロック15を超えるまで行った方がいい、 増水するとロック15は足止めになるかもよ」とのアドバイスに従い、ロック15まで超える。
ロック12は浮いている倒木が一杯、 ロック13は右側でなく左側につけろという事で驚く。 マストが左側に積んであるので、左側の作業は誠に難儀。
雨が強くなった。 夕方7時にロック15から西に6マイル進んだ所にある、St . johnsvilleのマリーナに停泊。雨中にもかかわらず、 親切なおじさんが出てきて舫い取りを手伝ってくれ、 電源のアダプターも貸してくれた。ここは一泊$43.00。
夕食はUmineko初のオーブン料理。 Carolineのキーシュ。
7日は朝から小雨。午前7時45分に出発。ロック16を過ぎ、 次のロック17は最も高低差のあるロック。さすがに深い。 ここで12mの上昇。ロック18は再び左側つけ。
餉はCarolineさんが冷麦をスパゲッティとして使っての ハンバーグスパゲッティ。 冷麦とオリーブオイルはなかなか合いますね。
今日はロック19を超えた所で早めにストップ。 午後3時半にUticaという街にあるイタリアンレストランがや っている停泊所に係留。電気、水はあるがシャワーは無し。 電気があるのでUminekoの温水ヒーターが働くので、 シャワーは船内で。一泊$43.00。女子はスーパーに買い物に出かけ、私はしばしの休息。
夜はこのルートで初めての船内映画鑑賞会。Kill Billというやたらに血を見るハリウッド映画ですが、日本( 沖縄、東京)が舞台。千葉真一を久々にスクリーンで見ました。沖縄在住の刀匠、 服部半蔵という役でしたが、監督は日本の時代劇ファンの様です。
外ではしゃぐ声。 ポンツーンで夜釣りをしている家族が大きな魚を上げていました。 60cm位かな。
Carolineは途中で鼾をかいて寝始めた。 初めて体験する事多く、彼女も疲れているのでしょう。
8日は朝にUticaのファーマーズマーケットに行き、チーズ、 面白いジャム5本、新製法によるはちみつ(固まらず、 流れ落ちず)、ポットに入ったローズマリーを購入。 更にスーパーに行ってワインと日本酒を調達し、土曜の夜に備え、 12時に出発。今日はOneida湖東端のSylvan Beachまでの24マイル。灰色のサギは道案内の如く、 先に飛んでいっては止まり、 船が過ぎるとまた先に飛んで行っては止まるを繰り返す。
ロック20は最後の上りのロック。 ロック20とロック21間の水面が最も高い水面である。ロック21から下り。下りはロック内に水流が起こらないので、 大変楽ちんです。ロック22を超えて夕方5時前、 左手の木の上にアメリカの国鳥、白頭鷲を見ました。午後5時15分、今日の泊地のMarinners Landingの到着。平和なアメリカの水辺のキャンプ場です。
位置は北緯43度12分、西経75度43分。曇り。 気温は18度、湿度62%。
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