2016年6月13日月曜日

6月12日、ジョホールからペナンへ

いや、時間があいてしまいました。
このルートは3回目になるので、感動少なく、報告が遅くなりました。
ペナンのストレーツキーマリーナにいます。
ジョホールでは昨年に偶然出会った、当地で不動産会社を経営している
杉野さんと再会。マレーシアで今一番熱い、この土地の将来のお話を聞き、
その進み具合、新しいコンドミニアムの部屋を見せて頂きました。
更に、買い出しに付き合って頂き、夜は自宅で夕飯に招いて頂きました。
杉野さん、ありがとうございました。


マリーナに帰ってきたら、空中レストランが降りている最中でした。

前のジョホールの国王とシンガポールは関係が良くなかった。国王が変わって
関係が一転。といっても、現国王は若い頃は相当なやんちゃという話をペナンで
聞きましたが、シンガポールとの関係が改善して、その結果がイスカンダルプロジェクト。
シンガポールは全てが高い物価高の国になりましたが、川一つ隔てたジョホールは
不動産が実に7分の1。高速鉄道計画(日本は受注できるか?)、
船、電車がシンガポールと繋がれば、シンガポールの給料を貰いながら
マレーシアの物価で暮らせる別天地となるわけで、いけいけどんどんの
開発ラッシュです。東南アジア最大の映画撮影所、国際的大学の誘致は出来ており
ここにオフィスビルが開業すれば、一大都市になります。

5年後、10年後の値上がりを期待して不動産を買えば、成功確率は高そうです。
が、私はUminekoを買って旅に出たので、元手が無い。残念。
6月2日にジョホールを出発。この辺りは下げ潮で海流は北向きになります。
移動時間中に下げ潮の時間が長いと、嬉しいわけです。
この日は朝2時間位が逆潮、その後の6時間位が連れ潮になって、いいですね。
真っ白の巨大なタンカーの横を通りました。真っ白の巨大船は珍しいですね。

夜はプラウ・ピサン、バナナ島の北側に錨泊。島影に錨泊し、星を見ながらの行水は
楽しみの一つです。
3日はマラッカの少し南の海の真っただ中に錨泊。

4日は午後の早い内にポートディクソンにあるアドミラルマリーナに到着。

土曜日なので、プールは子供で混雑し、入る気になれません。
セールインドネシアラリーで一緒で、更に昨年の4月にこのマリーナで
出会った、ヤマハ36に乗る、いや住むアメリカ人、ゲリーさんと再会。
その隣に変わった大型カタマランがありました。オーナーのアンディさんが
自分で設計し、材料をオーストラリアからコンテナ3本をバリ島に運び、インドネシアの
労務費で作った船です。52フィート長で重量6トン。俊足艇です。


彼から、インドネシアにヨットで入るのが、簡単になった。CAITという手間の居る書類は
必要でなくなったと教えて貰いました。ヨット乗りには朗報です。インドネシアにはヨットで
行くと面白そうな所が一杯あります。新大統領、いいぞ!
5日は、ヨットを整備します。エンジンルームを掃除します。というのは6日に船の
検査が行われるからです。その検査はマレーシアでのヨット保険に入る為に
必要なのです。
6日のヨットの検査、ロイド認定の検査会社から2人来ました。が、細かく船を調べて
危ない所をあぶりだす―――のでは無く、ヨットの説明書を作る感じでありました。
いい人達でした。保険契約用の検査という事を良く理解していたのでしょう。
26歳のUmineko,叩けばボロは山と出るので。
7日はマレーシア最大の港街、ポートクランまで進みます。
歴史と伝統のある過去2回訪問したヨットクラブはゴミ川の奥にあるので
今回はパス。政府が作った中途半端なマリーナを目指します。
川の流れの中にあるマリーナは堤防が無く、3ノットの流れが桟橋を洗っています。
少ない。船が少ない。電気も水も繋がっていない。建物はある。
死にかけのマリーナです。クラブハウスには人はおらず。




隣のボートヤードでジャカルタで自作したカタマランを改造している
人がいました。聞くと、民営化を狙っているが、3年間引いたり押したりで、決まらず。
中途半端に放置されているとの事。

夜、流れが遅くなって来ると、桟橋が擦れ合って泣きます。
悲しい泣き声のする桟橋でした。
8日は明るくなってから暗くなる直前まで走りましたが、守られた河口には
届かず。周囲に何もない海の中に錨泊。風が出ない事を祈ります。
9日はパンコールに向かいます。

昨年停泊したマリーナに行ったら
すでに閉鎖でゴーストマリーナ。

一昨年11月に行った別のマリーナに移動。
タイマッサージがあったので、期待していたら、このマッサージ店も閉鎖。
時は移り変わります。
10日も日の出前から日の入りまで走り続けます。
今回の航海の最終目的地、ペナン島が見えてきます。

暗くなる前に、ペナンの南西に浮かぶ小島、プラウ・クンディの東に錨を降ろします。
最後の船上ディナーは海鮮焼きそば、豚キムチ、
そして、台湾で頂いたカラスミ。
残った食材を使い切ろうとシェフは努力しています。

最後の錨泊となりました。
11日は船長は早起きし、夜明けのコーヒーを楽しみます。

ようきた。今日で終わりじゃ。
更に朝食後、潜って船の底の掃除です。
9時過ぎに出発。連れ潮強く、快調に進みます。
漁船が沢山出ています。一隻の漁船が近づいてきて
水のおねだり。
最後なので、気持よく一本プレゼント。
ペナン島の西側を廻り、北側のモンキービーチで
一旦、錨を降ろして時間調整。
キスを狙って釣り師が仕掛けを降ろすものの、
流れが強すぎて錘が底まで到達せず。
この辺りからペナンの高層マンションが見えてきます。

高層マンションのテラスから植田さん、鈴木さんのお友達が
大きな布を振ってくれています。
電話で「見える?」「見えるわよ」という会話がマンションとUmineko
の間で交わされています。
帰って来ましたね、お二人さん。
最後のアプローチで近道を試みたら、漁船に網で阻まれ、正規の大回り
をして、ストレーツキーマリーナに入港。

櫻井さんご夫婦、徳永さんに花束とシャンペンで迎えて頂きました。
はい、もちろん対象は植田さん、鈴木さんです。


ということで、2月末に沖縄を出て3ヶ月と半、無事ペナン島に到着
致しました。航海距離は3442マイル、6375km。
ハワイを出て以来の航海距離は5万マイルを超えました。